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【徹底解説】牛革の経年変化(エイジング)を楽しもう!

2022年11月4日

経年変化した牛革製品

革の色や艶、形が味わい深く変わっていく「経年変化(エイジング)」。
牛革の特徴のなかでも、経年変化は大きな魅力のひとつです。
経年変化のことを知れば、革製品への興味が増し、愛着も深まるでしょう。

この記事では、牛革の経年変化について基礎知識から変化させるコツまでを徹底解説します。
「革小物の購入を検討中」「経年変化の基礎知識を理解したい」
「経年変化を詳しく知りたい!」とお考えの方、ぜひ参考にしてください。

 

経年変化は牛革の魅力のひとつ

経年変化と聞けば、なんとなくネガティブな印象を抱く方もいるかもしれません。
しかし、牛革の場合は、品質の変化をポジティブなものとしてとらえるのが特徴です。
「使うたびに味や深みが増していく」といわれ、経年変化も牛革の醍醐味のひとつとなっています。

牛革の経年変化は、使う人や環境によって全く異なる表情を見せます。
「自分の手で育てたオリジナリティーを感じられる革製品」となり、愛着を覚える方も多いでしょう。

経年変化のしくみと、経年変化しやすい革

牛革の経年変化は、革に染み込んだ「タンニン」が紫外線や酸化によって変色したり、手の脂が革に吸収される過程で起こります。

タンニンとは、鞣し(なめし)の段階で用いる植物の「渋」のこと。
植物タンニンなめしで作られた革は「ヌメ革」「ナチュラルレザー」「ベジタブルタンニンレザー」などと呼ばれます。

しかし、市場に出回っている革製品の約8割以上は、化学薬品「三価クロム」を使用した「クロムなめし」の革だとされています。
クロムなめしで作られた革は安価で軽量ですが、経年変化は起こりにくい素材です。
経年変化を楽しみたい方は、植物タンニンなめしで作られた牛革をおすすめします。

 

牛革の経年変化の種類

牛革の経年変化は、大きく分けて「色」「艶」「形」の3種類があります。
それぞれ詳しくご紹介しましょう。

色の経年変化

ほとんどの場合、色の経年変化は時間とともに明るい色から濃い色へと変化していきます。
なかでも、明るい色の牛革製品は色の変化が顕著です。

ただし、色の経年変化が楽しめるのは「染料仕上げ」で着色された牛革のみなので注意しましょう。
染料仕上げは「水溶性の染料」を革の繊維に染み込ませて色付けし、自然な風合いと経年変化による退色が楽しめます。

一方、「水分や油分に強い染料(顔料)」で表面に色を付ける「顔料仕上げ」の牛革は、経年変化を楽しむのには少々不向きです。
その分、ビビッドなカラーが表現できたりお手入れが楽だったりというメリットがあります。

以上をふまえて、経年変化を堪能したい方は「染料仕上げ」、鮮やかなカラーを楽しみたい方は「顔料仕上げ」の牛革を選ぶのがおすすめです。

艶の経年変化

牛革製品の魅力のひとつは、使えば使うほど現れる艶(光沢感)です。
艶は、使用時の摩擦によって表面の凹凸が均一化されることで現れます。
表面がフラットな状態になった牛革は、オイルの質感と相まって心地よい手ざわりに変化していきます。

艶の経年変化を楽しみたい方は、なめしの際に油を使う「オイルレザー」の製品がおすすめ。
もともと上品な光沢感を持っていますが、使い込むうちにオイルが浮き出て、さらに味わい深い艶が現れます。

形の経年変化

革は繊維が集合してできているため、使用していくうちに圧縮されて少しずつスリムな形に変化します。
時間経過とともに繊維がやわらかくなり、角ばっていた部分が丸みを帯びた優しい印象になるのも特徴です。

一方、しっかりとした厚みのある状態を保ちたい方は、革製品を圧縮しないように気を配るのがポイント。
ヒップポケットに長時間入れたり、狭い場所に無理やり詰め込んだりしないよう気をつけましょう。

 

牛革を理想的に経年変化させる

「革を育てる」といわれるほど、使い方やメンテナンス次第で状態が変わっていく牛革。
理想の形に経年変化させることができれば、より愛着がわくでしょう。

実は、牛革には「美しく経年変化させる方法」があります。

美しく経年変化させる方法はコレ!

牛革を美しく経年変化させるポイントは以下の3つです。

  • 毎日たくさん使う
  • 快適な環境で保管する
  • 汗に触れさせない

まずは、毎日使用すること。
いつもさわっていることで手のひらの脂がほどよく染みわたり、乾燥せずに潤った状態がキープされます。
使うたびに摩擦が起こるので、美しい艶をつくるのにもひと役買ってくれるでしょう。

続いて、快適な環境で保管すること。
直射日光が当たらない、風通しの良い場所で保管するのがおすすめです。
夏場の車内やお風呂場の近くなどの高温多湿な場所は、革の歪みやカビの原因になるため注意しましょう。

最後に、汗に触れないようにすること。
汗に含まれるアンモニアが革を変色させ、塩分がオイルや染料に反応して乾燥を引き起こす恐れがあります。
財布やキーケース、カードケースなど、コンパクトなものはポケットに入れがちなのです。
衣類にしみ込んだ汗には十分に注意しましょう。

短期間で経年変化させる方法はコレ!

手っ取り早く経年変化を楽しみたい!と考えている方は、次のことを試してみてください。

  • ヌメ革は日陰で日光浴
  • 乾燥していない場合は乾拭きだけ
  • 過保護になりすぎない

ヌメ革は日陰で日光浴
ヌメ革の日光浴には2つのメリットがあります。
ひとつは、牛革に染み込んだオイルが浮き出て革表面に保護膜ができること。
革の繊維に水が染み込むのを防ぎ、シミ予防の効果があります。

もうひとつは、革全体の色ムラをなくす効果。
牛革は、よくさわる場所とそうでない場所に色ムラができる場合があります。
最初に全体を日焼けさせることで、その後の色艶のムラを目立たなくさせられるのです。

ただし、直接日光に当ててしまうと乾燥してひび割れや歪みの原因になります。
日焼けさせたいときは、必ず日陰でおこないましょう。

布で乾拭きしてオイルで仕上げる
牛革を早く経年変化させるためには、毎日使うことが大切。
ただ、そうは言っても日常的に使うのが難しいものもあります。
そんなときは、布で乾拭きした後にオイルでお手入れすると、経年変化を促進してくれるのでおすすめです。

ただし、クリームの塗りすぎは色ムラやシミの原因になるので要注意。
少量を素早く均一に塗るようにしてみてください。革が乾燥していない場合は、オイルを塗らずに乾拭きだけで仕上げてもよいでしょう。

過保護になりすぎない
お気に入りの革製品を大切に使用したいからといって、過保護になりすぎるのも要注意です。
必要以上に防水スプレーを使ったり、ブラッシングしすぎたりすると、逆に革製品に負担をかけてしまいます。

擦れ跡や傷、シミは経年変化のひとつ。
気にしすぎず、愛すべきものとして受け入れてあげましょう。

 

牛革製の革小物は経年変化が大きな魅力

新品の上品な質感はいいですが、時間とともに変わる見た目や手触りを楽しめるのも牛革の魅力。
上質なものを長く愛用したい方には、牛革製の革小物がおすすめです。

使うたびにできる小さな傷や色ムラ、形の変化は自身のライフスタイルの現れ。
ぜひ、お気に入りの革小物を見つけて「自分だけの経年変化」を楽しんでください。

 

まとめ

今回は、牛革の経年変化についてご紹介しました。あらためて、経年変化を楽しむコツをまとめてみます。

  • 毎日たくさん使う
  • 高温多湿の保管は避ける
  • 過保護なお手入れはNG
  • 傷やスレも愛すべきものとして受け入れる

経年変化の最大の魅力は「世界に一つだけの革小物が完成する」ことです。
ぜひ記事を参考に、自分だけの牛革を育ててみてください。

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